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私MS翻訳サービス代表の村松は工学部の修士過程を修了後、本州のある自動車部品メーカーのエンジニアとして働いていました。将来は得意の英語を活かして世界を飛び回るエンジニアを夢見ていました。それを目指して学生時代は三度も留学しました。しかし、入社後まもなくある病気となり体調を崩し、その後2年間なんとか働くも、復調の兆しがどうしても得られず退職に至ってしまいました。情けなさ、敗北感で一杯でした。今思うとあの病はプライドは誰よりも高く、そのくせ心は誰よりも弱い「自分自身の未熟さ」がまさに要因だったと思います。
故郷の札幌に戻り、療養生活を送る中で少しずつ体も回復し始め、1年ほどでなんとか社会復帰を目指せるほどになりました。ただし担当医からは「いきなり就職はダメ。少しずつ負荷を上げてくような社会復帰が望ましい。」と指示を受けていました。
そのうち貯金も底を付きかけ、いよいよ稼ぎをなんとかしなければいけない状況になってしまいました。そこで「得意な英語を活かして、せめて小銭稼ぎをできないか。」と考え、大学院時代の先輩からいただいたパソコンで小さなホームページを作成し、ささやかですが英会話教室・翻訳サービスを開始しました。これが今のM's English Office/MS英語翻訳サービスの礎です。余計なこだわり、プライドを全て捨て「喜んでもらえるお客さんが一人でもいてくれればその方に精一杯の仕事をしよう。」と考え、当時はとにかく「誠実な仕事」をすることを自身に誓い、一つ一つの仕事を懸命にやりました。その中で「仕事とは何か」「お客様の気持ちを考えるとはどういうことか」「プロとは何か」など多くの側面で自分自身と向き合うことができ、たくさんのことを学ばせてもらい、人間的な成長もさせていただきました。
初めていただいた翻訳の仕事は、東京のとある健康食品の輸入販売会社さんのビジネスレターでした。そのときいただいた報酬の2,864円、本当に嬉しかったです。あの2,864円は村松にとって人間として、社会人として復活できた証でした。今思えば大した難易度でもない翻訳でしたが、初めての依頼で緊張し、手の震えを抑えながらキーボードを叩いていたことは今でもよく覚えています。
元々は論文翻訳の受注は行っておらず、ビジネス翻訳一本でした。しかしある日ビジネス翻訳のお客様から「村松さん、実は来月英語論文投稿しなきゃならないのですが、これもやってもらえませんか?」と打診いただいたことがきっかけとなりました。経験がないので対応が難しいということを正直に告げましたが、それでも大学院時代の英語論文投稿の経験を買っていただき、是非とのことで受けさせていただきました。以来少ずつ勉強を重ね、経験を積み、現在ではおかげさまで幅広い分野で論文翻訳のお仕事を受注させていただいてます。ここでもやはり成長のきっかけをいただいたのはお客様でした。
そうしているうちに英会話の生徒さん、翻訳のお客様が増え続け、気がつけば「小遣い稼ぎ」どころかすっかり本業になっていました。「私」という人間が少しは社会に役立っていることが実感でき本当に嬉しい気持ちでした。いつの間にか翻訳者としてのポリシーも持てるようになり、これを生業とし、自分の生き方にしようと決意しました。今では天職と考え幸せな気持ちで仕事をさせていただいてます。
私を翻訳者にしてくれたのは他の誰でもなく、お客様です。常に成長・チャレンジの機会を与えてくれるお客様は村松にとってもう一人の「母」であり、仕事においては何よりも大切な存在です。
「一つ一つの仕事を誠実に」 当たり前だからこそMSはそれをしっかり守ってゆきます。
MS英語翻訳サービス代表:村松祐輔